在宅緩和ケアにおける看護師の役割
ほとんどの患者は、住み慣れた我が家で最期まで過ごしたいと願っています。しかし、家族への遠慮、迷惑をかけたくない思いから在宅での生活をあきらめているのが現状ではないでしょうか。また、医療者が在宅への退院を無理だと判断し、患者や家族の思いを尊重できていないのではないでしょうか。
では、どうすれば、在宅で過ごす時間を作れるのでしょうか。在宅緩和ケア支援のヒントとなるよう、事例を通して看護師としてできることを考え、退院支援につなげていきたいと考えています。
セミナープログラム
1,当院の緩和ケアチームの紹介
2,チーム医療について
3,当地区における在宅緩和ケア支援の現状
4,退院支援と退院調整について
5,在宅医療の基礎知識
6,事例:痛みの種類と鎮痛薬の基本
7,事例:急性期病院と地域との連携
8,終末期がん患者の特徴
9,がん患者の家族ケア
10,事例:医療倫理の4原則
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
11,事例:非がん患者の在宅緩和ケア支援
12,まとめ
セミナー講師プロフィール
尾道市立市民病院
がん看護専門看護師/緩和ケア認定看護師
渡辺 陽子
2005年緩和ケア認定看護師資格取得、2013年がん看護専門看護師資格取得。2011年から2018年の8年間、緩和ケアチーム専従看護師として、集学的がん治療センター内にレスパイトケアに対応できる緩和ケア支援病床を設置、在宅緩和ケアの相談や調整を行う。2019年4月からは、一般病棟スタッフとして、がん患者のみならず、病を持つ人の身体的な痛みやつらい症状の緩和に可能な看護ケアを実践し、看護師スタッフとともに多職種と連携しながらチーム医療を心がけている。
受講者の声
〔看護師 職歴 5年以上〕
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●私は病棟しか勤務経験がなく、在宅へ退院するために必要な課題が少しみえてきたかと思いした。
セミナーを受講できて良かったです。
ありがとうございました。
〔看護師 職歴 5年以上〕
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●とても勉強になりました。寄り添うという言葉はよく使っているのですが、実際に自分は寄り添うことができているのか?自信がなかったのですが、先生のお話を聞いて自分も少しは患者さんのお役に立てているのかもしれないと感じました。患者さんへの具体的な声掛けの方法などすごく勉強になりました。ありがとうございました。
〔看護師 職歴 5年以上〕
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●講義の内容は分かりやすく事例を用いていたのでイメージがしやすかったです。
〔看護師 職歴 5年以上〕
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●現在、大学病院で退院支援を行う部署で勤務しております。担当病棟は婦人科、腫瘍内科のがん患者さんが多く入院されており、積極的治療が難しくなり緩和ケア病棟への転院や在宅療養への移行を調整することが多く、先生の講義を聞かせていただき、意思決定支援や在宅スタッフとの連携などとても勉強になりました。
また、当院でもACPの取り組みが話題となっておりますが、なかなか浸透していない印象があります。スタッフの理解ももちろんだと思いますが、患者・家族にACPの話を出すタイミングの難しさがあるのかな、とも感じます。「ACPの話が出る=死が近い」というイメージ、最期の話を話題にすることへの抵抗感など、まだ世間一般的にACPが普及している状況ではないこともその一因だと思います。スタッフが患者・家族の意向を引き出せるよう、ACPへの取り組みについて、まずは入退院支援を担当する自部署でも考えていきたいと感じました。
貴重な講義をありがとうございました。
〔看護師 職歴 5年以上〕
開催日時 | 2023年1月27日(金) ~ 2023年2月3日(金) 23:59 |
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会場 | オンライン 【講義時間 3時間程度】 |
講師 | 渡辺 陽子 |
申込締切日 | 2023年1月17日 |
参加費:¥ 8,250 税込
ホームページ会員 加算ポイント:165pt